【任天堂】強みの「伝統と革新の融合」を維持できるか?|ビジネスパーソンのための占星術
こんにちは、柳川隆洸です。
新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容でお届けしています。西洋占星術では新月を1ヶ月の始まりと考えます。新月の星の並びを見ることで、その月にどんな動きが起きやすいかを知ることができます。
まず、先月の9月22日の新月から現在までを振り返ってみましょう。前回の記事で、「攻撃性の火星と破壊と再生の冥王星の厳しい配置があり、ロシア・ウクライナ戦争の“秋の攻勢”リスク」とお伝えしていましたが、9月22日以降、両軍が前線で攻勢・反撃・無人機使用などの戦術的行動を断続的に実施しています。
また、「ポジティブな繋がりを強め、世界的にもに新鮮な刺激を与え政治的には同盟合意が進みやすい」とお伝えしていましたとおり、10月10日の停戦成立、そして同13日以降の米国関税トーン引き下げの緊張緩和が見て取れました。
突発的な事態が連発する月、相場には「追い風」か
そんな中での10月新月からの星の影響を見てみましょう。今回の新月は、10月21日21時24分です。
この新月は太陽と月が天秤座で重なり、破壊と再生の冥王星と厳しい配置を作っています。社会のバランスが乱れやすく、特に国際関係や金融関連では、外交や金融において神経質な動きが出やすいでしょう。
また攻撃性の火星が革命の天王星と緊張関係を作るため、軍事やテロ、サイバー分野での突発的な動きには警戒が必要です。
10月22日から29日にかけては、惑わす海王星が魚座に戻り、太陽が蠍座へ、情報を意味する水星が射手座に移ります。これにより、人々の関心が次々に切り替わり、社会的な出来事も二転三転しやすく、ニュースや話題も大きく変わっていくでしょう。
一方で、行動力の火星が、拡大を意味する木星と、試練を与える土星と調和的に繋がります。社会全体に前向きな空気が生まれやすく、株式や貴金属などの市場には追い風が吹くかもしれません。
加えて、海王星の影響で、福祉・医療など、人を助ける動きが広がりやすい時期です。健康や雇用など、社会的なサポートに注目が集まるでしょう。
ただ、11月2日から11日ごろになると流れが変わります。火星が射手座に入り、逆行している天王星と向かい合うことで、「前に進もうとした流れが一度戻る」ような動きが出ます。勢いで決めたことを見直す場面も増えそうです。
社会的には、新しいリーダーや改革への期待が落ち着き、保守的な意見が強まる可能性があります。反発する動きや強引な主張が増え、緊張感が高まるかもしれません。さらに、財政を表す金星が冥王星とぶつかる配置となり、財政・負債・金利などの問題が再び注目されそうです。経済の不安定さには注意が必要です。
そして、11月17日から22日ごろにかけては、太陽が木星と土星とポジティブに繋がり、水の星座で「グランドトライン」と呼ばれる安定した形を作ります。
ここから次第に、未来志向のビジョンを持つ人々が再び動き始めるでしょう。社会には希望の声が戻り、再生への気運が高まります。ただし、太陽と革命の天王星が向かい合うため、理想と現実の間で意見の対立も生じやすいようです。
個人レベルでは、情報やお金の管理を丁寧に行うことが大切です。データのバックアップやパスワードの見直しなど、セキュリティ対策をしっかりしておきましょう。金融面では、無理な投資や借入れを避け、少し余裕を持っておくことが安心です。
体調面では、海王星の影響で疲れが出やすい時期です。無理のないペースを意識してください。
【企業ピックアップ】任天堂
毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。
今回は任天堂<7974>(1947年11月20日設立)をピックアップしました。
同社は京都市に本社を置く、日本を代表するエンターテインメント企業です。
「ファミリーコンピュータ」や「ゲームボーイ」など、時代を象徴する家庭用ゲーム機を数多く世に送り出してきました。性能競争にこだわらず、「マリオ」や「ゼルダの伝説」など、世代を超えて愛される作品が同社の代名詞となっています。一方、新機種のヒットの有無で業績が大きく変動する面もあり、新しい人気作品の創出が課題として残っています。
そんな任天堂の今後を西洋占星術の視点からチェックしていきたいと思います。
職人気質は強いが、当たりはずれは大きい
最初に任天堂の企業傾向を占星術で見てみます。
同社のホロスコープを見ると、太陽・水星・火星・土星・冥王星が安定を意味する固定星座に集中しています。これはひとつの世界観をとことん突き詰める力を持ち、看板級タイトルを長期で運用しやすい企業体質を示しています。
また企業の推進力を表す太陽と情報を意味する水星が蠍座に位置することで、「一度つくった遊びを徹底的に掘り下げる」という職人気質が生まれ、マリオやゼルダといったシリーズを時代に合わせて深化させていく粘り強さが感じられます。
一方で、同社は現実性や効率性を意味する地の星座に天体がないため、生産体制や在庫、サイクル管理など“地に足をつける”分野では苦労が生じやすい傾向もあります。さらに太陽が火星・土星と緊張角を形成しており、製品ごとの当たり外れによって業績がブレやすい構図も見て取れます。
既存作品の磨き上げは得意でも、新しい企画をゼロから生み出す際には時間がかかりやすい傾向が如実にホロスコープに現れています。
とはいえ、技術革新や通信を司る天王星が双子座に位置し、火星・土星と調和的に結びついています。これは「遊び方を再定義する力」を象徴する配置で、クラウドや通信遅延の少ないネットワーク、周辺機器や操作デバイスなど、新しい体験を設計する分野で今後も力を発揮できることを示しています。
任天堂のホロスコープ全体からは、性能の高さを競うのではなく、人々の心を動かす“遊びの形”を変えていく使命が明確に読み取れます。
「伝統と革新の融合」の星回りで急成長
では次に、任天堂の時期の流れを見てみようと思います。
まず1983年、「ファミリーコンピュータ」を発売した頃のホロスコープを見ると、発展と拡張を意味する木星が任天堂の木星に重なる木星リターンを形成していました。同時に、革新や変化を司る天王星が財運と成長を示す木星に重なり、“遊び方の再定義”という象徴的なエネルギーを生み出していました。
2006年の「Wii」発売時も、木星が任天堂の太陽を照らす位置にありました。太陽は企業の推進力を表すため、そこに木星が重なる時期は、発展の勢いと市場拡大の波が同時に押し寄せやすくなります。事実、Wiiは“体感型”という新しい概念を生み、再び世界を驚かせました。
さらに2017年の「Nintendo Switch」では、安定を司る土星と改革の天王星が調和的な角度を取り、「伝統と革新の融合」という任天堂の本質を最もよく表す星の動きが見られました。
一方で、1991年から92年にかけては、制約や試練を与える土星と支配や統制を象徴する冥王星が任天堂の土星に厳しく影響し、欧州での価格カルテル問題など、法務面の緊張が現実化しました。
また2019年から2020年にかけては、曖昧さや混乱をもたらす海王星が魅力やデザインを表す金星にハードな角度を作り、「Joy-Conドリフト」問題など、品質に関する揺らぎが生じました。
このように海王星や冥王星がハードに作用する時期は、業績よりも「信頼性」や「説明責任」が試されやすい傾向があることが分かります。
この3年間で、さらなる急成長が期待される
今後の流れとして、2025年から2027年にかけては、再び幸運の木星が任天堂の太陽と木星に順次重なり、さらに天王星と調和することで、革新と拡張が同時に高まるタイミングになります。
この時期に呼応するかのように、2025年6月に「Switch 2」を発売し、4日間で世界販売台数350万台突破。これは任天堂史上最速の滑り出しとなりました。
ただし、こうした強い立ち上がり期を乗り切って次のフェーズに進むためには「地に足のついた運営力」を磨く必要があるのですが、同社のホロスコープではこの点が最もウィークポイントであることを示していました。
そのような中、2028年から2030年は、土星と冥王星が任天堂の水星と天王星に厳しい角度を形成します。水星は情報と説明責任、天王星は技術と革新を象徴するため、この時期は法務・品質・労務体制の見直しが重要になりますが、古い供給・開発体制を脱皮する好機でもあります。
同社のウィークポイントである安定供給や在庫管理、品質・アフターサポート体制、ソフトラインナップなどを改善し、「遊びを届ける仕組み」そのものの再定義するチャンスと捉えることもできるのです。
この時期を丁寧に乗り越えれば、任天堂は単なるハードメーカーではなく、世界文化の中核を担う企業へと進化していくはずです。
*次回公開予定は11月19日です
お電話口で「メディア・エンタメチーム希望」と
一言お伝えください